いつかこの人生、一回派手にグレてやろうと思っていたけれど、ついにその日がきた。今夜だ。今夜しかない。チャンスは逃せない。ママが泣いても、パパが怒っても、あたしは追いすがる二人の腕を払いのけて、高らかに悪の道へとゆくのだ。バイバイ、弱くていい子ちゃんだった15年間のあたし、大キッライだったよ。今まであたしを縛り付けてたすべてのうざったーい規則よ、滅びろ!今夜、この瞬間、あたしは悪い子になるんだ。


あたしが氷帝学園に入ったのは、完全に親の見栄の為だ。この地区でも有数のお金持ち進学校で、行ってる子は帰国子女とか、どこぞの大使の息子とか、深窓の令嬢とか、そんなのばっかり。そりゃーうちもたいした金持ちだけど、なんたって学がない。パパは高卒の成り上がり社長だし、ママは流行のファッション雑誌以外、文字なんて読みもしない。たいした成金一家なのだ。そんな両親が娘には「学歴」だけでもつけさせようと、ポーンとあたしは氷帝に放りこまれた。放りこまれたって言っても、一応ちゃんとあたしは勉強して入った。それはもう死にもの狂いで。氷帝に入るために中学校の3年間を棒にふったといっても過言ではない。部活もやらず、恋もせず、友達もつくらず、氷帝学園高等部の入試の日の為だけに3年間勉強した。そうして晴れて氷帝に入学し、今夜、最初の全校模試の順位結果を両親にわたした時、溜息をつきながら二人はこう言ったのだ。

「残念だよ、............二番じゃないか」



こ れ は キ レ る



模試当日、体調が悪かったせいもあって一番はとれなかった。あたしの名前の上には学年一位の男子の名前が燦然とあった。とても人気のある男の子。しかもそれがパパがライバル視している有名企業の子息でもあったから、よけいに二人は落胆した。でも、あたしはがんばったのだ。ほんとうにあたしなりに精一杯..........がんばったのだ。

パパの財布からブラックのアメックスを盗んで、ママのクローゼットからジャケットを借りて、あたしは夜の街へと飛び出した。はじめて自分で電車のチケットを買って、吊り革につかまって、電車の窓から流れるネオン輝く景色をみた。びゅんびゅん後方へ流れる景色。どれもが宝石みたいにキラキラしていて、あたしは少しの罪悪感と胸一杯のワクワクを感じながら、夜の空気を吸い込んだ。




降りた場所は大人達の楽園。
高級ブディックやクラブが軒を連ねる、有名なお水の界隈だ。
着飾った美人なお姉さんが、お金持ちそうなおじさん達と腕をくんで堂々と歩いている。華やかだけれどなんだか卑猥だ。そんなTVやドラマでしかみたことない光景が、目の前で繰り広げられているのがめずらしくて、駅を降りたあたしはキョロキョロしながら歩いた。3組目ぐらいとすれ違った時、お姉さんたちの高いヒールと香水の匂いに、ふと、自分のしている格好が場違いのような気がしてきた。ママのジャケットの下は一般的な女子高校生がしそうな普通の格好だ。肌の露出もなし。そうだ、あたしは家出して、悪い子になるんだった。こんなことぐらいで驚いている場合じゃない。あたしに必要なものはこの街に似合う変身だ!

手始めに見えた高級ブディックに飛びこんだ。
ママが選んでくれる子供ぽい服しか着たことがなかったから、選ぶのに一苦労した。とりあえずウィンドウに飾られている中で一番高そうで一番綺麗な服をえらんだ。「えーと、アレ全身ください!」と言ったら店員がやや驚いた。「あの.........お客様、大変失礼でございますがあちらの商品のお値段は..........」店員が言い終わらないうちに、あたしはダンっ!とブラックのアメックスを無言で机に置いた。一瞬で店員の顔が笑顔になり「どうぞ、あちらが試着室になります」とそそくさと促してくれた。
試着室から出て一回ターンをしてみると、くるくると淡いスカート裾が夢みたいにひろがった。綺麗。どうしよう、あたしこんな大人ぽい服を着るのは初めてだ。なんだか永遠に回っていられそう。もう一回ターンしようとした所で、店員が「そちらの服に似合いそうな靴も持って参りました」とうやうやしくガラス細工のような美しい靴を差し出した。初めて人に靴を履かせてもらいながら、あたしは靴底が赤い11cmのピンヒールにドキドキした。つんのめらないように立って、鏡に自分の姿を映した。うん、服よーし!靴よーし!別人といっても良いような変わりぶりだけど............うーん?なんか足りない?鏡の中の自分の顔をみつめて、あたしはピンときた。

「すみません」

「はい、何でございましょう?」

「この近くに美容院ありませんか?」


教えてもらった美容院から出ると、もう空は真っ暗。街の賑わいも最高潮だった。かわいい栗色に染めてもらった髪は、肩でウェーブしている。初めてしてもらった化粧は美容院の人に「化粧映えしますねえ」とほめてもらえた。ウキウキしながらショウウィンドウに自分の姿を映してみると、本当に別人の女の子が綺麗に縁取られたマスカラの眼差しの向こうからこちらを見ていた。この街に似合いそうな、安くはない女。昔、フランス映画でみた優雅な高級娼婦のようだ。

チラチラと数人、通り過ぎる男の人の視線を感じながら、あたしは気分良く通りを歩いた。声をかけてくる人もいたけれど、あたしは気にせず歩いた(実はかなりビビってたんだけど..........)しかーし、歩いているうちにあたしはちょっと困ってきた。格好はなんとかなったけどこれからどうしよう?悪くなるといっても、どうやって?もともと夜遊びもしたことないから、遊び方もわからない。しかし、さっき声かけてきた人みたいなのについていくのは、どう考えても危険だ。でも「悪いこと」と「危険」て隣り合わせじゃないの?えーい、困った!わからん!

その時、向かいの通りに一台のロールスロイスが停まるのが見えた。高級車が行き交う通りだとはいえ、その優美でクラシックな車体は目を惹いた。どんな金持ちのおじさんが乗っているんだろう?と思いながらみていると、次の瞬間、スーと音も無くおろされたウィンドウからのぞく顔にあたしは心の底から驚いた。

若く整った、端正な横顔。
ネオンの灯り下でもはっきりと見栄えする。

跡部景吾..........!


何を隠そう、あたしよりも良い成績をとって学年一位の座についたのが、この男、跡部景吾だ。あの日張りだされた首位発表の紙に燦然と輝く「跡部景吾」の名前。あたしは呆然としながらその4文字をながめていたっけ。..........え?その跡部がなんでこんなトコに?こんな時間に?自分のことを棚にあげて、あたしはロールスロイスの車内にいる跡部をみつめた。

その瞬間、同じように通りに目をむけていた跡部と目があった。
ヤバい..........バレるっ..........!

とっさに背をそむけて逃げようとして、自分がいつもの制服姿ではないことを思い出す。おそるおそる振り向くと、案の定、跡部は知らない女をみる風にあたしを見つめていた。気のせいか、クールな眼差しに興味深げな光が灯っている。次の瞬間、その眼差しがドキっとするぐらい、色っぽく細められた。

「おい、そこの女。こっちへ来い」

呼び止められたのが自分だと確認して、数秒、ものすごく迷った後、あたしはゆっくりと跡部に近づいてゆく。そばに寄ってあたしだとバレる怖さよりも、こんな所にいる跡部への好奇心の方が勝った。一歩一歩、近づく度に通りにひびく自分のヒール音が、なぜかイヤに色めいて聞こえる。そうだ、あたし、脚も腕もこんなに出している。足をくんで跡部は車内から余裕で、娼婦姿のあたしが近づくのを待っていた..........なんて男だ。

「良い目をしているな」

にやっと笑って跡部はあたしを見上げた。
値踏みするように、青い瞳がカラダを射る。
ぞくっと肌が、粟立った。

「貴方の方こそ......良い車乗ってるのね」

できるだけ声色をつくって答えた。内心、バレてないかヒヤヒヤしたけれど、クっと跡部は笑って車体を撫で「くれてやってもいいぜ?」とさらりと言った。目を丸くするあたしにさらに跡部は「お前次第だがな」とつけたした。 低く、甘い声が問う。

「..........いくらだ?」


あたしは息を飲む。
信じられない..........!
この男、あたしを買う気だ..........!

カッと体が熱くなる。怒りにまかせて正体をぶちまけそうになる。でも、ぐっとあたしはそこを押さえ込んだ。だって、今のあたしの格好はどうみても男に買われる女の格好だ。跡部はあたしだってちっとも気がついていない。そうして大元をたどればその原因をつくった張本人が、今、目の前にいる。これはチャンスだ。運命の神様があたしに全校模試の復讐をしろと(大袈裟だけど)いっているに違いない。買われるフリをして、さんざ騙したあとで、ネタばらししてやろう。その時の跡部の顔が見ものだ。それしかない!

平静を装ってあたしは答えた。

「..........高いわよ?」

「かまわない。一晩買うぜ」

またも跡部は笑って、ロールスロイスの扉を開けさせて、自分の横の革張りのシート席をトントンと叩いた。

「5千万だ」

「え?」

「この車の値段だ」

「っ..........」

真顔で跡部が問う。

「お前の一晩がそれに見合う価値があると思うのなら、乗れ」


試されている..........
そう感じてあたしは唇を噛んだ。
でも、ここで引いては、今夜の苦労も、家出も、決心もすべてパーだ。
それよりも何よりも、跡部にまた負けることになる。

「..........後悔するわよ?」

「フ、望む所だ」

青い瞳にすいこまれるように、なだらかな革張りのシート、跡部の隣にあたしはカラダを滑り込ませた。



車内は適度に空調が利いていて、気持ちよかった。「適当に流してくれ」と運転手につげて、跡部は腕をあたしの席の背もたれにのせる。ふわりとかすかに跡部から甘い匂いがして、それはあたしを落ち着かなくさせた。よく見れば、仕立ての良さそうなスーツを着ている。

「何を飲む?」

「何でもいい....」

「急に大人しくなったな?」と笑って跡部は氷で冷えたグラスにシャンパンらしき、黄金色の泡立つ液体を注いだ。まさかアルコールは入っていないとは思うが、跡部にすすめられるがままにあたしはグラスに口をつけた。

「お前、名は?」

「言わなくちゃダメ?」

「別にいい、ミステリアスでそういうのも良いぜ」

「貴方の名前は?」

知ってるくせに、あたしは聞いてみた。

「跡部景吾だ」

思いがけず、本名を言われて、若干あたしは戸惑う。

「跡部さんね」

わずかに跡部の眉根をよせられた。
どうしたのかと思っていると、すっと長い指がのびて、シャンパンの水滴で潤ったくちびるを撫でられた。

「.......景吾って呼べよ」

ぎゅっ、とやらしく水滴がぬぐわれ、ドキっとした。薄暗い車内、跡部の瞳は青く妖しかった。どうしよう。すっかり跡部のペースだ。

できるだけ平静を装ってあたしは脚をくんでみた。それが思わず、跡部にすり寄る形になり、跡部の視線がスカートの裾からあらわになった太腿にあわさる。 しまった、華奢なピンヒールに包まれた脚は挑発以外の何者でもない。跡部は背もたれにまわしていた腕をあたしの肩にまわした。すっかりあたしは跡部の腕の中だ。すぐ近く、ふぅ、と息が耳元をくすぐる。だめだ、頭が..........爆発しそう。

「肌白いんだな」

「そ、そう?」

「ああ、顔も..........」

つーと骨ばった指で頬に触れられる。

「化粧慣れしてねー感じがするぜ?」

..........バレたかな?とヒヤヒヤしていると跡部は続けた。

「この仕事、始めたばかりなんだろ?」

「そんなことないわよ」

「嘘つくな、俺に触られたぐらいで震えてるぜ?」

「っ.......!」

ニヤニヤと、シャンパンのグラス片手に跡部はあたしを見つめている。完全に面白がっているっ......!このままじゃ、ずっと跡部のペースだ。その余裕に満ちた整った顔をどうにか崩してやりたくて、あたしは自分の中の数少ない色気を総動員して煽ってやろうと思った。

恥ずかしいけど..........
そっちが呼べっていうんなら..........とことん可愛く呼んでやる。


「そうよ」

「景吾が.......初めてよ」


不意をつかれたように、跡部が真顔になった。
数秒後、トンっとグラスを脇において、跡部はくいっと首元のネクタイを緩めた。ん?どうしたんだろう?と思っていると、次の瞬間、肩を掴まれ、カラダを革張りのシートに押しつけられた。反転する視界、天井、真上に跡部の顔。

「遊びは終わりだ」

スカートの中に手が射し込まれ、跡部の手が直接肌を撫でる。とっさに声を出そうとしたら、運転手席と後方席を隔てる間にスーと一枚の曇りガラスが降りて、車内は完璧な密室になった。こわくなって、逃げようともがいても、片手であっけなく跡部にまたシートに組み伏せられた。跡部のカラダの下であたしは身動きもできない。なんて強い力。びくともしない。やだ、こわい。跡部はきれいな顔に冷酷な笑みを浮かばせている。 背中のファスナーが抵抗も空しく外され、胸元がはだけられ、あらわになる。太腿にあった跡部の腕がだんだんと胸にせまってくる。ゾクリ、とする堪えられない愛撫の感触に涙が目に浮かんだ。だめだ、このままじゃ.....許しを請うようにあたしは跡部に「お願いっ.....やめて」と叫んだ。

唇が耳元に近づき、冷たい声が囁く。

「お前は俺に買われたんだろ?.........黙って可愛がられてろ」

その絶望的な一言に、あたしは凍りつく。そうだ、あたしが自分でこの状況に飛び込んだんだ。跡部を騙そうとして、逆に跡部にあっけあくオモチャみたいにヤラレようとしている。なんて軽卒だったんだろう。悪い子になるなんて、甘かった。こんな娼婦まがいの格好までして。パパ、ママ、ごめんなさい。あたしが、バカだったっ.....!

跡部の手が、服の最後の一枚にかかる。


「.........や.........やだ、やだっ!パパ、ママ助けてっ...........!!!!!」



あたしがそう泣き叫んだのと、スパーンと軽く頭をはたかれたのは同時だった。


「...........................へ?」

「バーカ、。お前ほんとムードもへったくれもないな」

あたしを拘束する腕をはなして跡部は本気で呆れたように言った。わけがわからなくて、呆然とするあたしに跡部は「お前、1-Bのだろ?」とあっさり言う。

「え?なに?え、え、え、え、バレてたの.........!?」

「アホか!最初からバレバレだったんだよ!」

カーと顔に火がのぼるような恥ずかしさに、あたしは今すぐこの場から消えたくなった。

「何で言ってくれなかったの!?」

「アーン?お前もノリノリだったじゃねーか?」

「だからって!」

「良いから服を着ろ、目に毒だ」

「あんたが脱がせたんでしょ!」

怒りながら服を着ていると、クククと笑いながら跡部も自分の乱れた服をなおしはじめた。スーツの皺をなおし、丁寧にネクタイを首にしめなおす。胸元のボタンをとめる時に、シャツからのぞいた肌に、さっきまで跡部のカラダが自分の上にあったことを思い出して、あたしはさらに死ぬほど恥ずかしくなった。なんか、あたしも抵抗まぎれにものすごく、色んなトコ触った気がする.........

「なんで跡部はあんな所にいたのよ?」

「ああ?俺は父親の仕事先の人間を送った帰りだ」

「あー.........それで」

「お前の方こそ、夜遅くにあんな危ない所で何してたんだ?」

「あたしは.........」

もう今さらだ、と思ってあたしは自分がこんな格好で街に立っていた経緯を跡部に話した。バカにされるかと思いきや、跡部は案外真剣な顔で話をきいてくれた。

「俺、覚えてるぜ?」

「何を?」

「あの順位発表の日、お前はり出された紙の前にずっと立ってただろ?」

「うん」

「泣きそうな顔してよ」

「う.........」

車に備え付けのミニバーから缶飲料をとりだして、跡部があたしに放った。もらった缶飲料を飲むあたしを見つめながら、静かに跡部が言った。

「悪かったな、お前から一番をとっちまって」

あっけなく素直に謝る跡部に、あたしはびっくりする。

「え、いや、良いよ。あたしが勝手に逆恨みしてただけだし」

「だがな」

「ん?」

「俺様が一番ということに変わりはねえ」

「なっ.........!」

ムッとするあたしに、続けて跡部は言う。

「だから次は全力で俺を倒しにこい、今日あんな格好して俺を挑発するぐらいの度胸があるんだろ?」

「お前なら、できるはずだ」

言葉もなく跡部をみつめるあたしに「どうだ?」と跡部は笑う。なんとも自信に満ちた顔で言われて、あたしも笑って返事を返した。

「いいよ、覚悟しといて」

「ああ、その意気だぜ、


窓から見える空はだんだんと白んで、もうすぐ夜が明ける。
運転手にあたしの家の住所をつげた跡部は「疲れただろ?少し休め」と言って自分も座席に体をあずけて目をとじた。その寝顔はなんだかさっきの暗闇の中とうってかわって年相応に可愛くて、眠る跡部の隣で、あたしは少しドキドキしながら、走る車の車窓から明けてゆく朝の景色をみつめていた。


案の定、パパとママは捜索願いを出さんばかりの勢いであたしの心配をしていた。怒るパパと泣くママの前であたしは心から「ごめんなさい」と思った。そんな二人を跡部がなんとか上手くまとめて、すべては自分が悪い、夜中にあたしを呼び出したのは自分で、疾しいことは何一つないと説明した。ライバル社の子息に丁重に謝られ、パパは怒りをどこにやっていいかわからず、体裁を繕って最後、なんとかすべてを水に流そうといってくれた。おまけに跡部はあたしがあんな格好で家に帰るのはヤバいと、自分の行きつけの服屋を朝早くに叩き起こして、普通の服を一揃えあつらえてあたしにくれた。あたしは「ごめんなさい、ありがとう」と言って、心の底でもう一度跡部に感謝した。

くたくたに心配し疲れたパパとママにつづいて、家の中に入ろうとする間際、跡部があたしを呼び止めた。

「おい、

「ん?」

車のボンネットに腰かけ、ポケットに手をつっこんで跡部はこちらを見送っていた。朝日の下、あらためて見る跡部の姿は素直にカッコよかった。昨夜の一連の出来事がまるで夢のようだな、と思った。

「あれは本音だ」

「何が?」

「最初に会った時、良い目をしてるって言っただろ?」

「うん」

「気に入ってる、てことだよ」

「........!」

車に体を滑り込ませながら、跡部はさらにつけたした。

「お前も覚悟しておけよ?」

軽快に捨て台詞をのこして、ロールスロイスはまた音もなく華麗に通りに消えてゆく。あたしは、もしかして最強の相手にケンカを売ってしまったんじゃないかと、呆然としながらそれを見送った。

これからどうなるかはわからないけれど、一つだけ確信はある。
どうやら氷帝学園高等部でのあたしの生活は.........とっても波瀾万丈になりそうです。





110828 ハッピー(?)ニューライフ★